大阪国際女子マラソンを観戦

晴れいつも通り、朝は保育園に行き、それからマック経由で会社へ。 三女の保育園ではインフルエンザが猛威をふるっており、三女のクラスだけで9名休みとのこと。
だが、隣のクラスは1名しか休んでいない。 一応クラスは別れてるけど、部屋に仕切りはなく、人繋がりなのだが、そんな状況でも隣は感染しないものなのだな。 部屋自体も幅10mもないと思うのだけど。

仕事では、iPhoneでしか再現できないHTML+CSSの不具合があり、それの解消に一苦労。
会社から貸与してもらったiPhone7があるので、それでいろいろ触るが、Androidに慣れているので、iPhoneは微妙に使いにくいなぁ、文字入力とか。
ほぼ1日かかり不具合は解消したが、根本原因を直せなかったので、JSを使う別の手法で実装することにした。 その結果、機能的にもより良くなったと思う。

夜はジョギングに行こうか考えていたのだけど、昨日の登山で左膝が痛くなって、前から微妙な左足首もまだ微妙なので今日はお休みに。
週末に開催された「大阪国際女子マラソン」を見た。 注目選手は、初マラソンで日本歴代4位の記録を出したスズキの「安藤友香選手」、昨年北海道マラソンで東京オリンピック代表を決める選考レースMGCの出場権を唯一手にしている天満屋の「前田穂南選手」、昨年の日本選手権の10,000m覇者で大阪で生まれ育ち実業団ダイハツで駅伝で活躍しており、初マラソンの「松田瑞生選手」。 この3名が注目選手として紹介されていた。
今までの実績からすると、安藤選手が2時間21分36秒という、とてつもない記録を持っていて一番有力なのかな。 前田選手はMGC出場権は得ているものの、その大会で出した自己ベストは2時間28分48秒と、タイムだけ見ると決して早くない、北海道マラソンは7月なので暑さの影響はあるけれど。 松田選手は初マラソンなので未知数。
そんな中レースはスタートした。 ペースメーカーの設定タイムは2時間25分でゴールできる、キロ3分25秒~27秒。 今回の大阪国際女子マラソンはMGCの出場権がかかったレースで、日本人3位以内なら2時間28分以内、日本人6位以内なら2時間27分以内で出場権が得られる。 なので、ペースメーカーのペースで行ければ、MGCは余裕で獲得できるペースとなっている。

個人的にこのレースにはもう1人注目選手がいて、それはペースメーカーのウェリングス選手。 オーストラリアの選手で、けっこうペースメーカーの実績もあるのだけど、実践では途中棄権したりとあまり奮わないイメージ。 丸亀ハーフによく参戦してくれている、丸亀ハーフで優勝したこともある実力者。 ペースメーカーの契約は30kmまでらしいのだが、ウェリングス選手は20km過ぎには姿が見えなくなっていた。
ウェリングス選手だけ20kmまでの契約なのか、それとも棄権したのかはわからなかった。
もう1名、エチオピア人のペースメーカーもいたのだが、ペースメーカーなのに終始2列目を走っていて遅れ気味だったのだが、このペースメーカーも20km過ぎたあたりから遅れはじめ、ペースメーカーとしての役割を果たせなかった。

レースは注目の3選手以外は振るい落とされて、25km地点を迎える。 ここで天満屋の前田選手がスパート。 ペースメーカーがいるのに、それを振り切って先頭に立つ。 ペースメーカーは主導権を握られてしまったので、設定ペースを上げて前田選手の前に出ようとするが、前田選手がさらにペースを上げてペースメーカーを追い付かせない。
前田選手だけ単独で飛び出し、安藤選手と松田選手は反応できなかった。 どんどんと差が広がっていき、あっという間に50mくらいの差になる。
ペースメーカーは前田選手に追いつくのを止めて、設定ペース通りに走り直す。 このペースメーカーに残った2選手がついていく。
が、ダイハツの松田選手が徐々にスピードを上げて、ペースメーカーの前に立って走り始める。 前田選手との距離も徐々に近づいていき、31kmくらいで追いつく。 まだ距離が長いのでそのまま並走するかと思ったが、松田選手は並走せずそのまま追い越していく。
前田選手はついていけず、どんどんと離されていく。 松田選手の単独走となったが、初マラソンだし、どこまで持つだろうか…… そんな心配をしていたのだけど、後半になってペースを上げて、3分17~21秒くらいのペースでずっと走り続けている。 全くペースを落とさず、競技場へ入ってきた。 そして渾身のガッツポーズでゴール。 タイムは2時間22分44秒だった。 このタイムは日本歴代9位、初マラソン記録だと3位となる好記録。
31kmからついていけなかった前田選手は2時間23分48秒、これでも自己記録を5分も更新している。 ようやく一流ランナーといえる自己ベストを出したことになる。 25km過ぎからペースアップできなかった安藤選手は2時間27分37秒。 ギリギリMGCの切符を手に入れた。 これでMGC出場権を手に入れたのは前田選手、松田選手、安藤選手と3名になった。

今回のレースで解説陣から褒め称えられていたのは前田選手。 前田選手は昨年MGC出場権を得ているので、このレースは単純に記録や勝負に挑むことができた。
なので25km過ぎからペースメーカーを無視して、勝負のスパートもかけられた。 MGCを狙う選手たちは、どうしても無難な走りをしなくてはいけないので、勝負に出るレースができなくなってしまう。 そういう意味で前田選手はかなり気持ちが楽だったと思う。

またTV中継の解説陣が超豪華で、細かい解説で有名な増田明美さん、日本歴代1位の野口みずきさん、日本歴代2位の渋井陽子さん、日本歴代3位の高橋尚子さん、日本歴代5位の千葉真子さん、日本歴代9位(レース前まで)の土佐礼子さんといった顔ぶれ。
放送席に呼ばれた松田選手が怖気づいていたが、まさに日本女子マラソン界の「レジェンド」達が揃っていた。
解説で面白かったのが、序盤で増田明美さんが安藤選手の走りを紹介している時に「忍者走りって言うんですよね、ライバル会社なのに」と言ったコメントがあった。
安藤選手の所属はスズキ。 忍者は川崎のバイクの車種。 まさにスズキとカワサキはライバルなのだ。 そんなのを解説に挟んできたのが面白かった。

女子マラソン界は長らく低迷していた。 2年前まで、優勝タイムが2時間24分台で早い方、2時間23分台が出れば万々歳だったような時代が続いていた。 高橋尚子や野口みずきが活躍していた2000年代前半では2時間20分を切るような記録だった。 それが世界レベルの戦いだったのだが、今のこのようなタイムじゃ世界とはまともに戦えない。 だが、その均衡を破ったのが2年前の大阪国際女子マラソンで優勝した、福士加代子選手だったのではないかと思う。
福士加代子選手は、当時歴代7位の2時間22分17秒という記録を出した。 野口みずきが日本記録の2時間19分12秒を出したのが2005年9月。 それから2016年の大阪国際女子マラソンに至るまで、2時間22分台は1回しか記録されていない。 その貴重な2回目を福士選手が成し遂げた。 3月に行われた名古屋ウィメンズマラソンでは、田中選手と小原選手が当時歴代11位の2時間23分19秒、12位の2時間23分20秒という記録を出した。
そして翌年の名古屋ウィメンズマラソンで、安藤選手の歴代4位の2時間21分36秒。 その勢いのまま、今回の松田選手の記録。 23分台が奇跡の記録だった低迷期をようやく乗り越えて、21分~22分台の記録が出るようになってきた。 そのブレイクスルーは福士選手だったと思っている。
女子で言うと、MGCの選考レースはあと1レース、名古屋ウィメンズマラソンがラストとなる。 設定の2時間27分なんて、そんなに難しい記録ではないのだが、未だに3名しか出場権を得ていない。 このまま3名だった場合、MGCは3名で開催されるのだろうか? どのような形式でのレースになるかわからないが、さすがにそんな少人数でレースはしないか?? MGCから2名の日本代表が選ばれる。 3名中2名…… さて、どうなることやら。

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