鳥取大山への原付旅2

晴れ

走行距離:516km


インターネットカフェに泊まった。 やはりネットカフェは泊まりにくい。  最初はパソコンのある部屋にいたのだけど、パソコンを終えて寝るために部屋を変えてもらう。
 マッサージイスのある部屋にしてもらった。 これだとリクライニングができるから。 だけど、 あたりがガサガサ騒がしいのと冷房がかなり効いていて…… ガサガサ騒がしいのは有線が流れるヘッドフォンがあったので、
それを聞きながら寝た。 けど寒いのはね… 小さな毛布を1枚借りていたけれど寒かった~

携帯の目覚ましが4時半になる…… 眠い…… 夕べは何度も何度も目が覚めた。 まぁ仕方ないか。。。 けど1泊インターネット&ドリンク飲み放題で入会金込み2300円は安い!? うーん、微妙かなぁ…
 けどホテルに泊まるよりは安いしなぁ……

トイレで顔を洗って、眠気覚ましのドリンクを飲んで出発。 外はまだ薄暗い。 大山へ向かって一直線! コンビニで朝ご飯と昼ご飯のパンとおにぎりを購入。 飲み物は昨日のうちに2Lペットボトルを購入しておいた。
眠い… 朝の大山

夕べ駆け下りた山道をずっと登る。 そして5時10分くらいに登山道入り口にある駐車場に到着。 ここでようやく登山地図と現在地を照らし合わせる。 一応、家をでる前にバーっと地図は見てるんだけど、実際に合わせてみるとわからなくなってしまうことが多々ある。 朝ごはんがまだなので、パンをほおばりながら地図を見ながらうろうろしてみた。

よし、そろそろ行くかな!
荷物は……
・お茶が3Lくらい
・レインコート
・帽子
・長袖シャツ
・タオル2枚
・ヘッドランプ
・食料
・カメラ、電池、携帯電話
・山の地図

これくらいかな…… オレはガスや鍋を持っていく派ではない。 休憩するときに温かいスープとか飲みたいけど、荷物になるからねぇ……

今日の予定ルートは、下宝珠越→中宝珠越→上宝珠越→ユートピア小屋→剣ヶ峰→弥山→夏山登山道で下山
ただ、ユートピア小屋→剣ヶ峰、剣ヶ峰→弥山は崩落が激しくて危険らしい。 まぁ自分の目で見てみて、もしダメそうなら一旦下りてきて、夏山登山道に合流してから山頂を目指そう。 そのことも考えてユートピア小屋方面から登ることにした。 どうしてもユートピア小屋と山頂には行きたい。 先に山頂に行ってしまうと、疲れもあったりしてユートピア小屋に行くのをやめてしまうかもしれない。 けど、ユートピア小屋から行っておけば、山頂に登らずに帰るなんてことはしないだろう……きっと……
土石流の通り道

ともかく登り始める。 午前5時半、駐車場出発。 石畳を歩き大山寺、大神山神社を通り抜けて下宝珠越ルートへ入る。
石畳 石畳 大神山神社 大神山神社 大神山神社 登山道入り口

登り始めがけっこう急だった。 息の上がらない程度に歩幅を縮めてゆっくりとマイペースで登る。 下宝珠に出たところで1分くらい休憩。 ここからは少し緩やかな上りに変わる。 チラチラと木の間から大山北壁が見える。 切り立ってゴツゴツとした岩壁。 しょっちゅう落石があるらしい。
大山北壁 大山北壁 米子方面

そのまま歩いていった。 少し歩くと見晴らしのいい場所にでた。 北壁が綺麗に見える。 ユートピア避難小屋も見える。 三鈷峰も見える。 もう少しだ、頑張ろう!
大山北壁 大山北壁 ユートピア避難小屋

そこから歩く事30分ほど、ようやく尾根に出た。 三鈷峰とユートピア避難小屋の分岐点。 さて、三鈷峰に行きますか。 ここまで2時間ほど。
眺め ユートピア避難小屋 大山北壁 大山北壁 三鈷峰

ガイドブックには「崩落のため危険」と書いてある。 だけどガイドブックは山を始めたばかりのような人も読むことを前提に作られてると思うので、実際はどの程度の規模の崩落で、どの程度危険なのかが全然わからない。 自分の目で確かめて、危険そうではないなら行く、危なそうなら引き返す、そう決めていた。 なんの迷いもなく三鈷峰方面へ。 腰の高さくらいまで植物が茂っており、朝露によって、下半身と靴がビショビショになる。 下半身だけでもレインコート着ておけばよかった…… 5分ほど歩いて三鈷峰に到着。 うーん、いい眺め。 しかし崩落していた場所はあったけど、それが危険とは全然思わないほどのものだった。 この感じだと、ユートピアから剣ヶ峰の崩落の程度もわからないなぁ……
三鈷峰より 三鈷峰より 三鈷峰より 三鈷峰 山頂方面 山頂方面

三鈷峰を満喫したあとユートピア避難小屋に向けて歩き始める。 20分くらいで到着。 避難小屋の中には大学生らしき人たちが3人寝ていた。 小屋の外には剣ヶ峰方面に巨大なカメラを構えてる人がいた。 崩落や落石の瞬間でも撮るのかな……?
避難小屋で少し休んだ。 パンを2切れくらいほおばって水分補給。 さて、ここからがこの登山のなかでメインになりそうな部分。
ガイドブックに「剣ヶ峰への稜線は崩落が激しくて危険」「崩落が激しく、稜線の縦走は非常に危険」と書かれている2箇所のポイントを通過する。 もし本当に危険そうだったら引き返そう…… まだ時間は8時前。
ユートピア避難小屋 山頂方面 ここから先の道

さて、出発。 けっこう胸がドキドキする。 山でこんな気分になるの久しぶりだなぁ~!
景色のいい稜線を登っていく。 だんだんユートピア小屋が小さくなっていくのが見える。 ところどころ細い道はあった。 もし道を踏み外してしまったら数百メートルの崖を転落してしまう。 だけど、普通に歩いている分には決して踏み外す事はないほどの幅。 70cmくらいだろうか。
そして「天狗ヶ峰、1710m」に到着。
狭い道 天狗ヶ峰 東 剣ヶ峰方面

ユートピアから20分くらいかかったかな……
もう少しで剣ヶ峰だ! そのまま歩き始める。 一番細い道で、先ほどのより細い箇所はあった。 道の左側が崖にえぐられている。 右側には植物が植わってる。 あまり左の方によらなければ大丈夫か。
歩く事10分ほど、ついに大山の最高峰「剣ヶ峰、1729m」に登りきった。 山頂の石碑の土台はひび割れて傾いてる。 はるか遠くに弥山が見える! あそこまで行けば、危なそうな地帯はなくなるな。 よし、行くか!
剣ヶ峰 剣ヶ峰 石碑 月と山

ここからは下りの道が多い。 左側はえぐれた崖、右側は植物が植わってる道が多い。 細い場所は相変わらず細い。 だけどどんなに細くても30cmくらいはある。 ただ1箇所だけ怖い場所があった。 段のない下り坂でけっこう急。 両側が崖で幅は1mくらい。 ロープがあるんだけど、支点がすごく恐ろしい。 幅40cmくらいの遅い道に杭が打ってあって、そこからロープがたれている。 体重かけたら、杭が打ってある地面が壊れそうな……
ロープは持たない方が逆に安全のような気がする…… その後は特に危なそうな箇所はなくて、弥山まで到着した。 ユートピア小屋から弥山まで約1時間。

ここは人がたくさん! 大山で一番メインのルートだし、剣ヶ峰まで行く道が危ない今、ここに仮の山頂が立てられている。 高さは1711m、18mも低いけれど…… 小学生くらいの子供から年配の人までたくさん。 あまりにも人が多いのでお茶だけ飲んで、すぐに下山を始める。
剣ヶ峰方面 弥山山頂 剣ヶ峰方面 弥山山頂付近の小屋

降りる途中に「石室」というのがあるので見てみる。 大正時代に登山道が整備されたとき、避難小屋として作られたらしい。
石室 涸れた地蔵が池

昔の人はすごいな~ こちらの「夏山登山道」は道が全て整備されている。 丸太の階段があったり、石に金網をつけて階段になっていたり。 だけどオレはこれが逆に嫌。 歩幅や段差を自分の好きに選べない。 しかもたいてい段差は高い。 すごい疲れるだろうな~ やっぱり山はもっと自然なところを歩きたい。 下りは体力的には負担にならないので、休憩なしで一気に降りた。
この時間から登ってる人もたくさんいて、いっぱいすれ違った。 ひたすら下り続ける。

ようやく登山道を下りきり出発した駐車場に到着。 時刻は午前10時16分。 4時間45分の山歩き。 うーん、楽しかった!

コースタイム
5:30 駐車場出発
5:47 大神山神社
6:15 宝珠山、中宝珠越分岐
6:53 中宝珠越ピーク
7:27 三鈷峰、ユートピア避難小屋分岐
7:36 三鈷峰
7:50 ユートピア避難小屋
8:00 ユートピア避難小屋出発
8:26 天狗ヶ峰
8:35 剣ヶ峰
8:58 弥山
9:10 弥山出発
10:16 駐車場到着

さて、これから家に帰らなくてはならない…………来るときは8時半に家をでてここに着いたのが19時、なんと11時間もかかっている。 同じ時間かかるなら家に帰るのは夜の9時……? いや~遅い!
地図を見て帰るルートを考える。 とりあえず山道を下りて、国道181号線を南下する。 そのまま国道180号線に入りひたすら南下。 それで岡山市までいける。 あとはフェリー乗り場を目指すだけ。
原付の限界速度でひたすら走り続ける。 180号線に入ってから、なんと46kmも信号が無い区間があった。 その間ノンストップで最高速度で走りっぱなし。 すっごい気持ちよかった。 こんなにすごい道があったとは……おどろき!
鬼がいた!

しばらく走り、昨日お昼ご飯でラーメン食べたお店があった。 そして「絹掛の滝」を通り過ぎて、あっという間に岡山市へ!
岡山城の北の道を走り、県道に出る。 ここは行くとき通った道。 あとはフェリー乗り場を目指して走るだけ! ビックリ、なんと14時半にフェリー乗り場についてしまった。 ものすごく早い!

山からここまでの距離は185km、かかった時間は4時間。 オレの原付の限界速度で時速55km。 距離と時間から計算できる時速は46.2km。 すごい! 昼間で実際時速がこんなに早いなんて! だいたい空いてる道で実際時速は30km程度、街中だと20kmくらいしかでない。 なのに46kmとは。 どれほど信号などが無く、止まらないで走れたかを表してるね。

フェリーはすぐに出航。 山でパンを数本食べただけなのですごいお腹がすいている。 おにぎりを一気に3つ食べた。 そしたら眠くなってきたので眠りに…… 目が覚めたらフェリーが着くところだった。 ようやく高松に帰ってきたなぁ~
あとは家まで頑張ろう! そして無事16時前に到着。 うーん、思ったよりもずっとずっと早く帰ってくることができた。

今回の登山はすごい満足。 自分の想定したルート通りに登れて、とても面白かった。 こんなに満足度が高い登山はひさしぶりかも。 そして原付、岡山・鳥取とあまり走ったことのない地域を走れて楽しかった。 夏なので体はしっかり日焼け、顔は日焼け止めを塗っておいたので大丈夫。

ではまとめ。
8/14 8:30~8/15 16:00
走行距離:516km
ガソリン:約14.3L
燃費:36.0km/L

使用金額:9832円
ガソリン:1965円
フェリー:1900円
昼食:850円
夕食:650円
お風呂:350円
ネットカフェ:2300円
登山食料:983円
飲み物:386円
日焼け止め:448円

最後に……
この大山登山の記録を読んで、剣ヶ峰を目指そうとする方がいたら……一応危険地帯としてガイドブックやふもとの看板、山頂への登山口に注意や警告が書かれています。 自分の技量と危険度を比べて登山してください。 万が一怪我されても責任はもてませんので。

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