原付で日本一周の旅 – 58日目|読書の日

曇りときどき雨
走行距離:0km(合計:11,475km)
使用金額:0円(合計:220,650円)



鳥取県鳥取市


7時くらいに目が覚めた。 ポツポツと雨が降っている。 今日は何をしようかなぁ… 食パンを昨日作ったカレーにつけて「なんちゃってカレーパン」を食べた。
ときどき雨がやむが、空にはどんよりとした雲が。 昨日たくさん歩いて疲れたので、今日は町までいくのはやめよう。 一昨日、昨日と小説を10冊買ったのでそれを読むことにしよう。 著者は村山由佳さん、まずは「天使の卵」というのを読んだ。 胸の詰まるような切ないラブストーリーだった。 次に「BAD KIDS」、これまたラブストーリー。
そして「もう一度デジャ・ヴ」、今までに読んだ彼女の作品の中では一風変わったストーリーだった。 ただこれも切ない…

空が明るくなってきたので少し散歩することにした。 砂丘まで歩いていく。 キャンプ場から2分くらいで砂丘まで行くことができる。 昨日までは天気が悪かったので砂丘に踏み込んではいない。
鳥取砂丘 鳥取砂丘 鳥取砂丘 鳥取砂丘 鳥取砂丘 鳥取砂丘 鳥取砂丘 鳥取砂丘 砂丘の雲 砂丘の雲

思っていたより小さかったが、人間一人の無力さを感じさせるには十分だった…… 「世界がこんなに広く感じる所があるんだなぁ…」と思った。 鳥取県の中の鳥取砂丘……日本の中の鳥取県……地球の中の日本……
太陽系の中の地球……さらに太陽系の外には計りしれないほどの宇宙がまっている…… 「無人宇宙船が初めて火星までたどり着いた」とかいうレベルじゃない。 人間が制覇している領域は、この宇宙の中でわずか0.000001%にも満たないのだから……
どこかの国では月や火星の所有権を持った人がいる。 1エーカー(サッカー場くらいの広さ)を3,000円前後で販売している。 だけど、もし……もし人類が月や火星に住める時代が来たとしたら……その権利などは全て無意味なものになってしまうんだよね。
宇宙論になると長くなるけど、オレは宇宙には「人間」以外の知的生命体がいると思う。 それは人間のような形をしてるのではなく、テレビにでてくるような火星人のような形をしてるのでもなく、エイリアンのような形をしているのでもない。 きちんとした形状を持たない、かといいアメーバみたいなものでもない。 うまく表現できないのだが空気みたいな存在。
まさに「自然」そのものが宇宙人ではないのだろうか… 技術の進歩に比例して年々地球が蝕まれていく。 それを「地球温暖化」や「異常気象」、「天変地異」などで、人間に攻撃をしてきているのではないか…?
そもそも宇宙ってなんだろう……?
数年前まで「人類家畜説」を信じていた。 だけど最近は考え方が変わってきた。
人の体を構成してるものは「頭」「胴体」「手足」、さらにそれぞれは「細胞」でできている。 「細胞」はさらに細かい物質でできている。 そのもっとも細かい部分が宇宙なのではないか……?
オレら人間は計りしれないくらいの数の宇宙の集合体でできている。 さらに人間の暮らす宇宙も、別の物を作り上げているうちの一つでしかない。
スケールが大きくなりすぎたけど、鳥取砂丘にある無数の砂粒の一粒にも宇宙はある。
そんなことを考えていたら「就職がどうだ」「恋がどうだ」など、とてもとても小さな小さな悩み事にしか聞こえない。 そんなのどうだっていいじゃん……

この広い鳥取砂丘はそんな気分にさせてくれた。
小さな頃からずっと来てみたかった場所……いざそこに立ってみると激しい無力感に襲われた。 決して好ましい場所ではないなぁと思った。

1時間ほど砂丘を散歩してテントに戻る。 どうせなら晴れてる砂丘が見たかったな…
残りの小説を読む。 「キスまでの距離 おいしいコーヒーのいれ方I」、これは全6冊に及ぶ長編の第一巻、胸がキュンとなるラブストーリーの始まり…。
続いて「僕らの夏 おいしいコーヒーのいれ方II」「彼女の朝 おいしいコーヒーのいれ方III」と読み続ける。 「雪の降る音 おいしいコーヒーのいれ方IV」を読んでる途中で暗くなってきてしまった。 今日はここまで。
それにしても今日はたくさん読んだなぁ。 6冊と半分読んで計1352ページも読んだ。 それにしても小説の力はすごい。 心をアッという間に物語の虜にしてしまう。
悲しいことがあれば(物語の中で)胸が痛むし、嬉しいことがあればわくわくする。 これが書き手の才能なのかな…… それにしてもいつから本を読むのが好きになったのだろう…
入院してたときからかな。
それを思うと「オレの人生は2004年4月11日からガラリと変わったな」と……
それが良い方に変わったのか悪い方に変わったのかはまだわからない。 昔流行った言葉で表すと「ターニングポイント」というやつか?
まぁこれから悔いのないように一つ一つ物事をこなしていけばいいんだね。

それにしても「おいしいコーヒーのいれ方シリーズ」のような純な恋もしてみたい…… 読んでる方が恥ずかしくなるような……

なんだか「恋愛」について考えさせられた。 暗いテントのなかで一人で考えた。 今年の2月くらいからオレに好意をもってくれてる娘がいた。 最初はその好意も感じ取ることが出来た。 ただ日が経つにつれ感じなくなってきた。 で、今現在は普通の友達よりもメールしたり電話したりする回数が少ないかも…… 「このままじゃいけないなぁ……」と思った。 一応つきあっている(?)らしいので…… かわいそうなのだけど仕方がない。 そのような内容を書いたメールを送った。 そしたら「オレからそのような態度がみられなかったから、どのような態度をとればいいのかわからなかった」って。 てっきり「オレを惚れさせてくれるようないい女」になるのかと思っていたらそうでもない。 なのでこういう結果に…… まぁショウガナイヨネ。。。

なんだか妙にむなしくなり夜の鳥取砂丘に出かけてみた。 すごい静かで誰もいない。 もちろん街灯などはないのだが、通りにある建物の照明や海上に浮かんでいる船(?)の灯りが砂丘を照らす……
さびしげな公衆電話 砂丘の夜空

ヘッドランプは持ってきたがなくても歩けるくらい明るい。 砂丘には動物など真っ暗でも安心して歩くことが出来る。 坂道はあるけれど段差もないので。
海まで1kmほど。 そこまで行ってみよう。
まもなく海に到着した。 波が足元に襲ってくる。 塩水は浴びたくないのでかからない場所に移動する。 もってきた荷物(カメラやヘッドランプなど)を放り投げ海沿いを歩く。 なんだか胸がムカムカして無性に叫びたくなってきた。
そして海に向かって叫んだ。 「ヴォアアアアアァァァ」 「ヴォアアアアアァァァァ」
何度も何度も叫んだ。 喉が痛くなって咳き込むくらい叫んだ。
そういえばこんな大声で叫んだのいつ以来だろう。 記憶のなかでは……叫んだ記憶すらない。。。
オレは滅多に感情を表に表さないし。 楽しいときは笑うけれど、辛いとき・悲しいときでも決して態度では表さないようにしてるつもり。 自分ではストレスはないと思っているけれど、どこかに溜まってるんだろうなきっと。 叫んだら逆に苦しくなった。 胸も喉も……
少し砂丘に寝そべって星を眺めていた。 この眺めいいなぁ。 目をつぶってしまえば寝ることが出来そうだった。 だけど夜は冷え込むだろうな…… 20分くらいそうしていて、キャンプ場に戻ることにした。 なんだか気分が晴れない。 もう一度海沿いに行ってみる。
もしかして自殺する人ってこんな気持ちになったりするのかな……? 目の前には海。 人気もない。 入水自殺するにはもってこいの場所!?
まぁいっか、キャンプ場に戻ろう。
寝てしまえば、明日の朝にはスッキリするだろう。

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