基本情報技術者試験

晴れいよいよ試験当日。 病院のイスで目覚めた。 トイレと洗顔を済ませて、8時前に病院を出発。
会場となる英明高校はメチャメチャ近い。 徒歩で5分もかからないかな。
コンビニで朝ご飯と昼ご飯を調達して8時過ぎに到着。

が、まだ開いていない…… 聞いたら「早くても8時15分くらいじゃないと開きません」と。 待ってる人がいて、オレは3番目くらいに到着したのかな。

なかなか開かず、8時40分くらいにようやく開いた。
他校だけど、高校に入るのは久しぶりだな。

北校舎2Fの教室が会場だったので、そこに入り着席。 けっこう受ける人いるみたいだな。

9時くらいまで午前の最後の確認。 本も全部読めたわけじゃないので、すべてが完璧ではない。 が、23年度特別試験の問題をやったら、64問正解だったので、ここ1週間、午前の勉強より午後の勉強に集中してた。
いくら午後の勉強をしても、午前で落ちたら話にならないのだけど……

いよいよテスト開始。 2時間半で80問。 見直しとかしてたら、時間ギリギリだろうな。
1時間40分程度で、80問終わった。 回答の確認で、2周目に入る。

印象的だった問題を何問かピックアップ。

問2
10進数-5.625を、8ビット固定小数点形式による2進数で表したものはどれか。
ここで、小数点位置は3ビット目と4ビット目の間とし、負数には2の補数表現を用いる。
ア 01001100 イ 10100101 ウ 10100110 エ 11010011

1の補数、2の補数、というのが良く分からず、最近覚えたもの。
1の補数は、ビットを反転。 2の補数は、ビットを反転し、1を足す。
そのためには、まず-5.625を2進数に。 とりあえず「マイナス」は無視で。
5を2進数にすると、「101」、小数部分の0.625を2進数に変換する。
小数部分を2進数にする方法は、ひたすら2をかけて行き、1の位を次々と並べる。
0.625*2 = 1.25 → 1 → 0.1
0.25*2 = 0.5 → 0 → 0.10
0.5*2 = 1.0 → 1 → 0.101
よって、-5.625を2進数にすると「101.101」。
さて、ここからが問題の核心。
8ビットで表し、3ビット目と4ビット目の間に小数点を入れる。
負数には2の補数表現を用いる。
ということで、8ビットにする。
101.101 → 0101.1010
ビットを反転して1を足す。
0101.1010 → 1010.0101 → 1010.0110
で、答えは「ウ」


問15
コールドスタンバイシステム、シンプレックスシステム、デュアルシステムを、システムの稼働率の高い順に並べたものはどれか。 ここで、各システムを構成するコンピュ-タは同一であるものとする。

ア コールドスタンバイシステム、シンプレックスシステム、デュアルシステム
イ コールドスタンバイシステム、デュアルシステム、シンプレックスシステム
ウ シンプレックスシステム、コールドスタンバイシステム、デュアルシステム
エ デュアルシステム、コールドスタンバイシステム、シンプレックスシステム

まず「シンプレックスシステム」というのを初めて聞いた。 とりあえず、選択肢を見ると、先頭が「コールドスタンバイシステム」になっている、アとイがある。
選択式で、先頭が同じやつは、けっこう怪しい。
けど、コールドスタンバイシステムって、ほとんど停止してるしなぁ。 稼働率の計算は、コールドスタンバイシステムを動かすことになった際の時間で計算するのか?
けど、デュアルシステムは、複数あるシステムが全てダウンするなんて、ほとんどないだろうしなぁ。
そもそも「シンプレックスシステム」ってなんだ? 全く想像がつかない。
とりあえず、英単語を想像してみる。
「shin-prex」「sin-prex」、ダメだ、全く分からない。
シンとプレックスは分かれないのかな…… いろいろ考えていたら
「simple-ex」というのが思い浮かんだ。 これだ!!
英単語的にもスッキリくる。 シンプルなシステムか。 不要なものが無いんだろうな。 これなら稼働率が低くても納得がいく。
というわけで、エ。


問29
音声のサンプリングを1秒間に11000回行い、サンプリングした値をそれぞれ8ビットのデータとして記録する。 このとき、512×10^6バイトの容量をもつフラッシュメモリに記録できる音声の長さは、最大何分か。

ア 77 イ 96 ウ 775 エ 969

これは、単位変換でけっこう苦労した。
まず「1秒間に11000回行い、サンプリングした値をそれぞれ8ビットのデータとして記録する」から、サンプリング1回につき、8ビットのデータが生成される=1バイトのデータが生成される=1秒=11000バイト。
回答が「何分か」なので、11000×60 = 660000バイト/分
このままだと扱いにくいので、KBに変換。 660000Byte/分 = 660KB/分
512×10^6を計算したら、512000000Byte = 512000KB = 512MB
本来、1KB = 1024Byte 1MB = 1024KB なのだけど、サンプリングしたデータも、フラッシュメモリの容量も1000で換算してるから、このずれは解消される。
ここまで来たら、けっこう簡単。
512MBに、1分660KBのデータは何分入るか。
単位が違うので、計算しにくいけど、
512MB / 660KB = 512000 / 660 = 775…500 = 775分30秒。

答えはウ。


問61
BCPの説明はどれか。

ア 企業の戦略を実現するために、財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長の視点から戦略を検討したもの
イ 企業の目標を達成するために業務内容や業務の流れを可視化し、一定のサイクルをもって継続的に業務プロセスを改善するもの
ウ 業務効率の向上、業務コストの削減を目的に、業務プロセスを対象としてアウトソースを実施するもの
エ 事業中断の原因とリスクを想定し、未然に回避又は被害を受けても速やかに回復できるように方針や行動手順を規定したもの

これは単なる暗記問題だけど、23年度特別試験のITパスポートでも出題された。
答えはエなのだけど、出題された理由がある。
それは「東日本大震災」。 間違いなく、これが影響してる。
たぶん、次の春でも、出題されるだろうな…


問77
売上高が100百万円のとき、変動費が60百万円、固定費が30百万円掛かる。 変動比率、固定費は変わらないものとして、目標利益18百万円を達成するのに必要な売上高は何百万円か。

ア 108 イ 120 ウ 156 エ 180

とりあえず、単位がややこしいので「百万円」を除去。
売上高 = 100 変動費 = 60 固定費 = 30
100-60-30 = 10 = 利益
これを18にしたい。
変動費は売上高に変わって変動する。 要するに材料費みたいなもの。
1000円の物を売るのに600円材料がかかる。
100個売ったら、売上高は10万円だけど、材料費が6万円にアップ。
固定費は、0個売ろうが、一億個売ろうがかかるお金。 テナント料みたいなものだね。
で、この場合は売上高と変動費の比率を計算する。
60/100 = 0.6 売上高の60%が変動費ということ。
ではこれを方程式に。
売上高 = x 変動比率 = 0.6 固定費 = 30 目標利益 = 18
x – 0.6x – 30 = 18
x – 0.6x = 48
小数点を除去するために、両辺を10倍する。
10(x – 0.6x) = 48 * 10
10x – 6x = 480
4x = 480
x = 120

答えはイ。


基本情報は、マネジメントの問題は10問出題されたけど、ボロボロ。 10問中5問しか正解していなかった……
印象に残った問題は、計算問題ばかりだな。 まぁややこしい計算をして、解けた達成感は、暗記問題の正答より、印象に残るのは当たり前。


そんなで、午前中はフルに2時間半使って回答。
休憩をはさみ午後。

午後だな、問題は……

プログラム言語はJavaを選択すると決めている。
前半の選択式の5問は、マネジメント、ストラテジの勉強を一切してないので、技術系の5問を選ぶしか選択肢が無い。

いよいよ午後が始まった。
目次を見たら「問1 ハードウェア A/D変換」。
問題を見たけど、見て5秒ほどでパス。
これは時間がかかりそうだから、後回し。 過去問でも、ハードウェアの問題はけっこう時間が取られる。

続いて「問2 データベース」。 これは得意分野だ。
設問2で、あとから誤答を発見したけど、時間内に修正。

続いて「問3 ネットワーク」。 ネットワーク自体は嫌いだけど、過去問では難しい問題はなかった。

キャッシュサーバーを使った場合、使わなかった場合の問題がでた。
大好きな計算問題。 このあたりで点数を稼いでおかなくては……

続いて「問4 情報セキュリティ」。
これは特に知識がなかったけど、知識なくても問題読めば解けるような問題だった。 助かった。

続いて「問5 ソフトウェア設計」。
オブジェクト図、クラス図とか、まったくわけのわからない分野の出題。
わからないなりに考えて、とりあえず答えをだしたけど……

そして、一つの関門である「データ構造とアルゴリズム」、いわゆる疑似言語ってやつ。
必須問題だし、これはてこずりそうだ……

処理を追って行くのにすごい時間がかかった。
最終的には理解できなくなり、適当な配列を用意し、適当な単語を入れて、実際にトレースしてみた。

そして最後の関門、プログラム言語。
Javaのページをめくる。 
まず問題が長い。
プログラムの説明に2ページ、Javaのコードが4ページも書いてある。
なんとなく、何をやっているのかはわかるけど、さっぱりわからない……
これも分からないなりに考えて、埋めて行く。
ダメだな、これ……

そして最後に残した問1に戻る。
この時点で、残り時間30分ほど。 間に合うか……

問1は見た瞬間敬遠したけど、よくよく読んでみると、2進数の問題っぽい。
3ビットの2進数が並んでるんだけど、間違わないために、全て書きするした。
V0 = 000
V1 = 001
V2 = 010
V3 = 011
V4 = 100
V5 = 101
V6 = 110
V7 = 111

全て書きだしたので、設問1のaとbはOK。
設問2から、問題の理解も必要になった。
4ビットなので、これも全部書きだした。 16通りしかないし。

設問3が難しかった。 もう時間は無いし、わけわからないし……

FSRが1022ミリVであるアナログ信号の電圧を、50ミリ秒間隔で5秒間標本化した。 このとき、A/D変換後の総データ量を、1000ビット以内に納めることができる刻み幅qの最小値は???ミリVである。

何を思ったのか、50ミリ秒で5秒だと、0、50、100、150、200、250、300、350、400、450、500の11本か。 ということは11本で、1000ビット使えるから、1000/11で90ビットか。
というか、90ビット? いったいいくつになるんだ……
こんな凡ミスをしている間に時間はどんどん過ぎて行く。
1秒が1000ミリ秒だと、気付いたというか、間違いに気付いたのが、終了5分前。
5000ミリ秒で、50ミリ秒だから、100本+1本で、101本。 1000/101 = 9くらいなので、9ビットか。
10ビットで1024だから、9ビットだと、512。
1.0ミリ秒だと、1022/1 = 1022本できるからNG。
1.5ミリ秒だと、1022/1.5 = 680本できるからNG。
2.0ミリ秒だと、1022/2 = 511本。 512本以内に収まるからOK。
ということで、答えは2.0の「オ」
なんだけど、試験中は時間が無くここまで計算できなかった。 家で上記の計算をやり直したら、ちゃんとした答えがでたので、残念だった……

そんなこんなで、基本情報試験が終わった。 午前午後、通算5時間フルに使い切った。 終わって会場出来る時には、気分はスッキリ。 なんかやりきった感じがする。 受かるかな…… 午前の手ごたえはあったのだけど、午後が……


病院に寄って、不動産屋へ行くことに。
前までは、義実家に車を止めて、自転車で移動してたのだけど、車が止められなくなってしまった。 毎回コインパーキングに止めるよりは、月極駐車場借りた方が安いかなって。
自転車があるので、少しくらい遠くても問題はない。
近隣の駐車場の看板を見て、穴吹ハウジングに行った。
少し遠いけど、自転車で10分圏内に、月額8400円の駐車場があった。 現地見に行って、そこを契約することに。 仲介手数料で8000円くらい取られるけど、まぁ仕方ない。 泊まるとき、コインパーキングに止めるよりは、月額で見ると安い。


家に帰ってから、基本情報の答え合わせ。
午前は80問中62問正解で、77点。
午後が予想外で、選択した42問中、32問正解だった。
午後は、時間の都合で、問題用紙に答えを転記してないのが数問あったけど、たぶん合ってるはず……
転記ミスとか、マークシートのミスさえしてなければ、午後も受かったかもしれない。