土曜日23時、石鎚山に向けて出発する。 車には仮眠用の布団などを積み込んで。
高速代をけちって、土居ICまでは一般道で走る。 が、土居に着いたのが0時40分くらい、かなり時間がかかってしまった。
しかも高速乗ったらすぐに睡魔に襲われて…… 石鎚山SAに逃げ込み仮眠。 1時から2時間ほど仮眠してしまい、起きたら3時。 早く登山口を目指さなくては。
河内ICで高速を下り、国道494号線を南下する。 国道494号線は峠を越える道なのだけど、雪が積もっており、深夜の峠道はエキサイティングだった。
登山口に着く直前に気付いたのだけど、飲み物を持ってくるのを忘れてしまった。 仕方が無いので、自動販売機で500mlのお茶を4本と、温かいお茶を1本購入。 こんなところで720円もかかってしまうとは…
AM5時、登山口到着。 ここで仮眠する予定だったが、もう5時。 仮眠できても30分とかだし、起きるのがすごい辛いので寝ずに頑張ろうか。
朝ご飯と温かいお茶を飲み、出発の準備をする。
5時40分出発。 外はまだ真っ暗、ヘッドランプを付けて歩いていく。
ヘッドランプを消すと、自分の足元すら見えないほど漆黒の闇。 だが、空を見上げると、普段見えている数の数倍の星が見えた! こんな綺麗な星空、今までに見たことが無いかも!! それくらいたくさんの星があった。
登山口に到着し、登山届のノートに記入しいざ出発。 ヘッドランプの明かりを頼りに、最初のポイントである「霧ヶ迫」を目指す。 序盤は石が多く、けっこう滑るので気を付けて歩く。 大木を乗り越える箇所が何度かあり、それで滑ったりした。
1時間ほど歩き、霧ヶ迫に到着。 ここで小休止。 だいぶ明るくなってきたので、ヘッドランプをしまう。
ここからは1525m地点を目指して歩く。 道は今までと同じような感じ。
だんだん明るくなり、遠くの山の方では太陽が昇ってきているのが見えていた。
少し歩き1525m地点に到着。
ついに石鎚山の姿が見えてきた。 ここからみえてもメチャメチャでかい、あの山頂を目指して歩いているのだ。
ここからは雪の量が一気に増えた。 普通に膝くらいまで埋まる。 北斜面をトラヴァースして行くようなルートなのだけど、膝前後までのラッセルが続く。 かなり体力が奪われる。 だが、雪の量はだんだんと増えていく。
トラヴァースしているので、尾根部分や谷部分をまたいで歩いていくのだけど、谷部分の積雪が凄まじい。 腰上くらいまで埋もれる。 足元の雪が谷底へ崩れる。 木々を使ったり、笹を使ったりして慎重に歩く。 もはやキックステップなどほとんど役にたたないな。
かなり体力を消費しながら、先を目指す。 なかなか愛媛大学避難小屋に着かないな……
もうちょっとだ、と思い、何度尾根をまたいだことか……
歩くこと90分ほど、ようやく愛媛大学避難小屋に到着した。 かなり疲れた……
小屋に入って休もうと思ったが、扉が雪に覆われていて開かない。 裏口や窓が開いてないかな、と思ってぐるりと回るが、戸締りはしっかりとされている。
仕方ない、雪を崩すか。
ストックの先を使って硬くなってる雪を崩すこと10分くらい。 ようやく扉が開き中に入ることができた。
冬場の面河ルートの石鎚山は、このまま夏と同じルートを歩くことができない。 雪崩の危険があるため。
いったん小屋の裏にある尾根に登り、稜線を通り石鎚山を目指すよう。
時間はまだ10時なのだけど、ここから山頂まで3時間ほどはかかりそう。 となったら、13時、下山に3時間でできても、16時、休憩含めたら18時とかになってしまう。
なので、時間的に既に厳しい……
残念だけど、石鎚山山頂を目指すのは断念。となったら、この山小屋でゆっくりしていこうかな。
インスタントラーメンを作り、お茶を温めたり、1時間ほどゆっくりとくつろぐ。
薪ストーブを使ってみたかったが、使い方がわからず……
たっぷり休憩した後は、下山するだけなのだけど、尾根まで登ってから帰ろうかな。
これくらいの積雪だと、1525m地点から従来の登山道をたどるより、尾根経由で行った方が早いかもしれない。 尾根ルートがどんなルートなのかの確認と、帰りもあの道を帰るのは心が折れそうなので。 ラッセルしてきたので、トレースは残ってるけど、谷底へ落ちそうでけっこう怖い道だった。
さっそく尾根を目指して取りつく。 すぐ裏がテントを張れるような台などが設置されており、そこを無理やり登っていく。
が、急傾斜で、さらに腰程度の積雪。 登りなので、次の一歩は胸くらいの高さになっている。 足を踏み込むが一気に雪が崩れ全く前に進めない。
膝を使って雪を固め足を踏み込む、崩れる。 反対足も同じようにする、崩れる。 真ん中に残った部分を田で手前に崩す。 ちょっと前に進める。
ひたすらそれを繰り返す。 あっという間に息があがる…… 苦しみながら徐々に高度を上げていく。 笹や木々を掴めるところはそれを掴み、上半身でも登る。
途中で10分ほどの休憩をはさみ、ようやく尾根ルートまでたどり着いた。 看板があり「愛大小屋400m」と書かれている。 つまり小屋から400m歩いた地点にいるのだけど、ここまで1時間ほどかかっている。 雪の量も、傾斜もきつかったなぁ……
ただ、ここから見える景色は最高だった。
西ノ冠岳から石鎚山がはっきりと見える。 急斜面は雪に埋もれて美しく、南を見ると太平洋まで見える。 南西、西方面に遠くに、雪に埋もれている山があったが、登山地図にはその辺りまで載っておらず、なんて名前の山なのかは不明。
完全に稜線まで上がると、二ノ森も綺麗に見える。 二ノ森は雪に覆われて、石鎚山よりも険しそうに見える。
最高の景色を堪能した後は、尾根道を歩き1525m地点を目指す。
少し歩いたところで、男性2名のパーティと遭遇。 面河から来たらしく、途中までオレのトレースをたどってきたのだけど、北斜面のトラヴァース部分で、雪が多すぎて尾根ルートに出てきたらしい。
時間がないので、山頂は目指さず、稜線まで上がって休憩して帰るらしい。
ありがたくトレースを使わせてもらう。
尾根ルートは思っていたよりも雪の量が多かった。 こちらから来ても、相当体力を消費しそうだな。 やっぱり雪の量が多いと、一人で歩くのが体力的に難しい。
2年前の冬の三嶺で敗退して以来、体力強化を目標に、マラソンなどのトレーニングをしてきたけど、面河ルートの石鎚山には太刀打ちできなかった。
1525m地点でストックを出して、登山口を目指す。
気温がだいぶ上がっており、地面がぐちょぐちょになっている場所もある。 下山は登りよりも滑るので、ストックを使って慎重に下りていく。
霧ヶ迫を通過し、無事登山口までたどり着いた。
登山口から駐車場までが1.1kmほどあり、意外に長い。
朝は真っ暗で見えなかった渓流を見ながらのんびりと歩く。
太陽の日差しがさしていて、雪の川なのに、暖かそうに見えるな。
駐車場まで戻ってきて、お腹が空いてしまったので、着替えた後にインスタントラーメンを作り、食べてから帰ることに。
帰りは国道494号線、河内ICから高速に乗るのだけど、国道494号線を走っている最中眠すぎてやばかった。
なんとか峠まで走り、路肩に駐車して仮眠。
気付いたら2時間も寝てしまっていて、あたりは真っ暗。 仮眠したおかげで高速では眠くならず、21時前に無事帰宅。
登る前から、このルートは山頂までたどりつけないかもしれない、と思って望んだ今回の登山。 前日夜に出発したのはやはりよく、早朝から登山することができた。
本気で山頂を目指すなら、同じくらいの体力を持った人物と2人以上のパーティで来るか、もう1.5~2時間早く登り始めれば山頂までたどり着けるかもしれない。
だが、5時40分に登り始めているので、4時くらいから登り始める?
もっと体力を付けて、そのうちリベンジしたいルートになりました。
本日のコースタイム
05:40 駐車場
06:04~06:06 面河登山口
07:24~07:30 霧ヶ迫
08:30~08:35 1525m地点
10:00~11:13 愛媛大学避難小屋
12:10 小屋裏の稜線まで登る
13:02~13:19 1525m地点
13:45 霧ヶ迫
14:30 面河登山口
14:53 駐車場
【愛媛】石鎚山【面河ルート敗退】
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