第5回 愛南町いやしの郷トライアスロン大会

雨トライアスロン当日、6時半くらいに起床してチェックアウトの準備をしてから朝食を食べる。 ホテルのバイキングだったのだけど、昨夜食べ過ぎて全然お腹が空いていなかった。 それでも食べおかなくてはならないので、適当に取って食べる。
朝食バイキング

ホテルをチェックアウトして愛南町を目指す。 松山自動車道の無料区間を通って、高速が終了してからは国道56号線を海岸線沿いに南下していく。
しばらく走り、「道の駅 みしょうMIC」というところを通過して右折して、10分くらい走ったら船越地区というところに到着。 ここが会場で駐車場になっている。
車を止めて、まずは受付をしなくてはならない。 受付をして、9時半からの説明会に出て、あとはレースまで自由時間となる。

出店が出ていたので、焼き鳥と焼きそばを購入して、車の中で食べてエネルギーを蓄える。
今日はあいにくの天気。 雨が降っている。 雨の中のトライアスロンはさぞかし疲れるだろう。 トランジッションエリアへは10時半から入れるようになり、スイムウォームアップは12時10分から45分まで出来る。 自転車を組み立てて、トランジッションの準備をしてエリアに荷物を置きに行く。 今回はTシャツ3枚態勢で挑む。 1枚はウェットスーツの下に着るもの。 最初のトランジッションで脱いで、バイク用のTシャツに着替える。 雨が降っているからあまり変わらないかもしれないけれど、塩水ビショビショの状態より、乾いた服に着替えることによって次の種目のモチベーションが少し上がるのではないかと。
バイクとランは同じTシャツでもよかったのだけど、今回は別にした。 それはゼッケンに問題があるから。
バイクではゼッケンは背中につけなくてはならない。 ランではお腹につけなくてはならない。 ゼッケンベルトを持っていないので、そういう場合は1枚のTシャツの前後にゼッケンをつけることになる。 マラソン大会とかではそうなので、それで問題はないと言ったらないのだけど、問題があるといったらある。
バイクでは前傾姿勢になっているのでおなか側にも空気がかなり流れていく。 それでおなか側のゼッケンがバタバタとはためくことが、過去2回ともあった。
その音とかが気になってしまうので、できるならおなか側には付けたくない。 ということで、バイクとランのTシャツを変えることで対応する。
大漁旗 ゴールゲート スイムコース 大漁旗

スイムウォームアップの時間が近づいてきたのでウェットスーツをきて、ワセリン等を塗って、いざ海へ。
スイムは海の中に入るので雨は別に気にならないのだけど、6月なので水温が気になった、冷たくないかだけが心配だ…… 心配しながら海に入ってみたけれど、想像していたよりも海は温かくて助かった。 これなら水温を全く気にしないで泳げるな。 高松港とは違って、水はかなり澄んでいた。 15分くらい泳いだり浮いたりしながら水に慣れる。

15分前になって開会式的なものが始まった。 雨のため吹奏楽の演奏は中止になってしまい、開会のファンファーレだけ演奏してくれた。 町長や来賓の言葉があったのだけど、その待っている間がすごい寒かった。 全身濡れた状態で雨にうたれているので……早く海に入りたかった。

そしてついにレースがスタートした。 年齢順のウェーブなので、オレは第一ウェーブになってしまった。 スイムは遅いので後ろの方からスタートする。 最初はどうしても周りの人のペースにつられてしまって、200mも泳がないうちに呼吸がきつくなってきてしまう。 ちょっとペースを落として、2ストローク毎の息継ぎに切り替えて、心拍数が落ち着くのを待つ。 350m付近でUターン。 呼吸も落ち着いたので3ストロークと2ストロークを混ぜながら呼吸をしていく。 今回苦労したのはまっすぐ泳ぐこと。 前方確認しながら泳いでいるのだけど、それでもすぐに斜めになってしまうので、何度も何度も軌道修正をしながら泳いでいく。
1周回目が終わり、一旦陸にあがって周回チェックを受けたあと、2周目へ。 2周目も無理しない程度の速度で泳いでいき、ラスト200mくらいからスピードを上げて泳いでいく。 無事1,500mを泳ぎ切った。

次はバイクなのでトランジッションへ。 走りながらウェットスーツを脱ぐ。 Tシャツを着替えるのだけど、海水で体に張り付いたTシャツを脱ぐのに苦労した。 濡れてないTシャツとバイクシューズ、ヘルメットを装着して、バイクの乗車ラインまで走っていく。

バイクの出だしはいきなり上り坂から始まる。 1周10kmの4周回コースで、最初の4kmは高低差150mの上り坂と聞かされている。 まだ1周目なので、インナーにして軽く漕いで上っていく。 が、走っていてサイクルコンピュータが受信機と干渉していることに気づいた。 走りながら直せないので、どこかで止まらなくてはならない。 が、上り坂の途中で止まりたくない…… そのまま4kmくらい走って、上り坂が落ち着いた地点で干渉を直す。
ここからはひたすら下り坂となる。 ずっと上り坂を上ってきたので、視覚が麻痺しているのか、緩やかな下り坂で速度も40km/hくらいまで出ているのに、緩やかな上り坂に見える。
馬瀬山駐車場のUターンは転倒しないように速度を落として…… その駐車場を過ぎてから300mの区間はものすごい急坂+急カーブで追い越し禁止区間となっている。 ガードレールの向こう側に飛び出さないようにネットが張られていたり、カーブを曲がりきれず壁に激突しないように壁に畳が張られていたり、かなり安全対策をされているような危険区間を走っていく。 前後のブレーキかけても全然スピードが落ちず怖かった。 次の周回以降はもっと減速して走らないと怖いなぁ……

その後も5kmくらいは緩やかな下り坂区間が続く。 片側1車線の細い道をグネグネと走るような難コース。 転倒が怖くて全然スピード出せない一周目だった。
2周目もきつい上りから始まる。 150mの高低差を上りきって先ほどと同じコースを走る。 グネグネとした区間はやはり、あまりスピードは出せず。 怖いのもあるけど、下り区間はスピードも出るし何より寒い…… 下り区間ではバイクで転倒した人がいて、介抱を受けていた。
2周終わった時点で、タイムは54分くらい。 1周27分もかかっている計算になる。 これで4周だと1時間50分くらいはかかるだろうか。

3周目、上り区間でスピードが落ちるのがこんなにありがたいものだとは…… この時だけは寒さを感じないで走ることができる。 その上りの途中で救急車が追い抜いていく。 先ほどの人のところまで行くのだな。
そして先程の人が転倒していた箇所で、係員が大声で減速するように叫んでいた。 カーブの見えない所に救急車が止まっていた。 気をつけなくては……

4周目、ほとんどの人がもうバイクを終えている。 が、オレはまだあと1周ある。
最後の上りもかなりきつかった。 ギアを一番軽いやつにしなくてはもう前に進めない…… 上っている途中で、また救急車が抜かしていった。 病院に搬送するのだな…… なんとか4周目を終えてトランジッションへ。
降車ラインの前で自転車を下りて一息ついていたら係員が「まだランがあるよ、頑張って」と声をかけてくれた。
もうクタクタなのがわかるのだな……

自転車をレーンにかけて、ランニングシューズに履き替え。 Tシャツを着替えて、いざ最後の種目、ランへと走り出していく。 出だしで、いきなり急坂から始まった。 100~200mくらいの上り坂を上る。 道幅は3mくらいしかないので沿道との距離が近い、沿道の声援がすごい力になるが、それでもこの坂はキツイ。 キツイ部分を乗り越えて、緩い上り坂を走って行くと、長さ600mのトンネルへ。 マラソンコースにトンネルがあるなんて珍しいな。 トンネル抜けたら給水があって、しばらくは下り坂が続く。 下り坂を終わると、集落の中に入っていき、ここでも沿道の声援を受ける。 子供たちとハイタッチをして元気をもらって走っていく。
ゴールの脇を通りすぎて2周目へ。 2周目も坂道に苦労しながら、ラストの3周目へ。 最後の力を振り絞って走る。
そしてゴール。 ゴール直後は倒れ込みそうなくらい辛かった。 お接待ということで、プチおにぎり、桜餅、ゼリーをもらって、完走タオル、手作りメダルをもらう。
タイムは3時間24分16秒。
スイムが36分32秒、バイクが1時間50分59秒、ランが56分45秒。
スイムは自己記録を1分28秒更新。 バイクとランは自己記録とは比べ物にならないほど遅いけど、コースに寄ってタイムがぜんぜん違う部分なので、コースレコードなどで考えていこう。 バイクは2周目時点での予想通りのタイムだった。 ランは一応キロ5分40秒ペースだった。 もっと遅いと思っていたのだけど。

ゴール直後の給水でたっぷり水分を取って、とりあえず大雨なので、なんとかしなくては、完走タオルが濡れてしまう。
車の中に完走タオルやお接待を置いて、すぐにトランジッションエリアへ。 荷物を全て引き上げるのを先にする。 雨の中なので、先に着替えてもまた濡れてしまう…… 自転車の分解などをして、全て車に積んでから、水のシャワーを浴びに。 雨でもう塩水はすべて落ちていると思うのだけど、一応。
水シャワーはとても冷たくて、浴びた直後はブルブルと震えるほど寒かった……

先ほどもらった完走タオルで体を拭いて車の中に乗り込む。 車の中で着替えをして、ようやく水から開放された。
とてもお腹が空いていたのでお接待のおにぎりと桜餅を食べる。 疲れた体に桜餅はメチャメチャ美味しかった。
少し車で休憩してから、ホテルに向かうことに。

今日のホテルは「プラザ御荘」というところ。
ビショビショになったウェットスーツ以外を乾かしたいので荷物はほとんど持ち込む。 ユニットバスだったので、まずは体を温める。 それから服や靴を全部水洗いして綺麗にして、ハンガーなどに干しておいた。
プラザ御荘 プラザ御荘

今日は19時からホテルニューパールというところで、アワードパーティがある。 それに参加するし、お酒も飲みたいので、そのホテルまでは歩いて行く。 雨の中、傘をさして20分ほど歩いて行く。 アワードパーティ後はどこかのお店で夕飯食べたりお酒飲んだりしたいので、お店を探しながらアワードパーティ会場に向かう。

アワードパーティは立食形式のパーティだった。 コーラ飲み放題、地ビール飲み放題、食べ物は有る分だけ食べ放題だった。
各種表彰が行われたのと、特別ゲストで、安田大サーカスの団長が登場した。 団長はこのトライアスロンに出場していたらしい。 総合順位も50位くらいと大健闘していた。 握手してもらった。 団長は来月の高松トライアスロンにも出場すると、新聞に載っていた。 同じテーブルの人と会話をして、愛媛の四国中央市から来ている2人組と、さぬき市から来ている人と話した。 さぬき市の人は、去年の初回者講習会で一緒だったみたいで、オレのことを覚えていてくれた。 スイムの練習で救助訓練の要救助者役をやったのが印象的だったらしい。 このパーティが終わったらさぬき市まで帰るらしい、かなり距離あるのでお気をつけて……
四国中央市の2人組は今回2回目のトライアスロンだったとのこと。 愛媛の中島トライアスロンが初出場で、今回の難コースに悲鳴を上げていた。
3人共、またどこかの大会で出会いそうだ。 名前は聞いてないのでわからないけど、顔を忘れないようにしておかなくては……
パーティは2時間ほどで終了した。 さて、夕飯を食べて帰ろうかな。
アワードパーティの料理 安田大サーカス団長

行くとき発見した「ねね」という焼き鳥屋。 店内では常連の若者が5名楽しく飲んでいた。 さっきある程度食べてきたので、軽くでいいかな。 日本酒とずりとししとうを頼む。 飲んでいたら常連の人が声をかけてきた。 「トライアスロンの人ですか?」と。 それから話が盛り上がっていろいろなことを教えてもらった。
愛南では漁業が中心になる、普通の仕事があまりなく、給料も20万ももらえないくらい安い。 漁師からすると天然の魚より養殖の魚がオススメ。 きちんと栄養管理や寄生虫管理をされているので安全だし、漁師も養殖の魚を食べるとのこと。 この辺りの魚で一番のオススメは「カワハギ」、愛南では「ハゲ」というらしい。
何にしても美味しいけど「ぼくは塩焼きが一番好き」と言っていた。 朝ごはんを食べるオススメのお店も聞いた。 明日はそこに行こう。
それと愛南オススメの日本酒があって「しずく酒」というらしい。 めちゃめちゃ高級で、4合で3,000円、5合で5,000円もするらしい。 なんと、その人のおごりで、酒屋に行って買ってきてくれるとのこと!! すぐにお酒が用意されて飲んでみる。
普通の日本酒とは飲み方も違くて、もともと凍っているらしい。 それを溶かして飲むので、シャーベット状になっている。 発泡性もあるので、口の中で炭酸が弾ける。 こんな日本酒初めてだな、とても美味しかった!!
ねね

それから別の店に一緒に飲みに行くことに。 愛南では飲みに行く店がスナックしかないらしく、スナックばかりあるらしい。
GoogleMapでは「カラオケスナックフレンズ」という場所で間違いないと思うのだけど、記憶の中ではお店の前には「Fなんちゃら」という看板が出ていたと思うのだが、酔っていてあまりはっきりと覚えていない……
そこでも2時間程度楽しくおしゃべりしたり飲んだりする。 一緒に飲みに来た人は結構年代が近くて、1つ下、1つ上、15上の人だった。
愛南には娯楽がパチンコくらいしかないらしい。 狭い街なので住民ほとんど知り合いのような感じだし、噂はあっという間に広まるらしい。
1人がホテルに勤めているので、来年も愛南トライアスロンに出るつもりで、来年の宿泊予約をしてしまった。 コースは辛くて出たくないけれど、愛南の夜は楽しすぎた。

それからホテルまで送ってもらった。 焼き鳥屋でもスナックでもごちそうになってしまって、ありがとうございました。
来年また愛南に行くし、焼き鳥屋にも顔を出すのでまた飲みましょう!!

ホテルに帰ってきたのは深夜1時過ぎくらいだったと思うのだけど、眠くてすぐに寝てしまった。