第31回 福知山マラソン

晴れ朝5時半に起床。 福知山マラソン当日。 これからすぐに福知山まで移動する。 ここから30kmくらいの距離なのですぐに着くだろう。
早朝はフロントにスタッフがいないので「カギはフロントに置いておいてください、玄関のカギは開けておきます」と昨晩言われていた。 他にもマラソンの宿泊客がいるようで、早朝4時過ぎから隣の部屋の人がゴソゴソしていて、自分が出る頃には既にいなかった。

高速道路に乗る前のコンビニで朝ごはん。 おにぎり、メロンパン、シュガートーストみたいなもの、栗まんじゅう、温かいレモン飲料を購入。 朝ごはんを食べながら運転して、6時半くらいには福知山駅に到着。 車は毎年止めている、駅北口の西側にあるコインパーキングへ。 24時間700円。

マラソン会場行きのバスは7時からなので、30分くらい車内で時間を潰してからバス乗り場へ。 バスに乗って10分程で、福知山マラソン会場の三段池公園に到着。
昨年までは受付用の葉書を持って受付をし、ゼッケンや参加賞を引き換えていたような記憶があるが、今年からは受付はなくなって、ゼッケンとナンバーチップが郵送で届いている。 参加賞の引き換えだけ当日に行うのだが、16時くらいまで引き換えられるので、レース前でもレース後でも大丈夫なようだ。 今までの大会だと、事前に郵送していたものを廃止し、当日会場でゼッケンとナンバーチップを渡す大会が多くなってきているが、福知山は逆なんだな。
福知山マラソンスタート地点

男性更衣室となっている体育館が更衣室兼待機所になっているので、ここの端の方に場所を取る。 時刻はまだ7時半くらい、開会式が9時から、ランナー整列が9時45分から10時15分まで、スタートが10時半なので、かなり時間がある。 混まないうちにトイレに行ったり、物販コーナーに行ったりウロウロしていたが、やることが全然ない…… 香川県の参加者が9人いるので、ひたすらパンフレットの参加者名簿から香川県の人を探そうとしたが4人しか見つからなかったり……
それと、この体育館は「男性」の更衣室になっていて「女性立ち入り禁止」と書いてあるのに、家族連れや夫婦・カップルで入ってきて待機していたりする。 10分おきくらいに係員が巡回していて、拡声器で「ここは男性専用なので女性は退出して下さい」と、何度も何度も呼びかけていた。 これが逆だったら大問題になったり、下手したら警察沙汰になるのになぁ……

なんとか時間を潰して、トイレ巡回もして、10時10分くらいに整列しにいく。 今回の靴はハイパースピード3。 上は丸亀ハーフ2023のTシャツ、下はニューバランスの短パン、ナイキのキャップ、スポーツデポの5本指ソックス。 ダイソーのレインコートは着用せず、参加賞に入っている専用のナイロン袋を着用する。 福知山では雨が多いためか、毎回用意してくれている。 今日は思っていたより気温が高く、全然寒くないのでレインコートまではいらなかったので。 だけど両手には軍手、暑くなるのは間違いないので、これは途中で捨てる。

スタート前のセレモニーが行われて、いよいよスタートの時刻となった。
今日の目標は3時間18~23分くらいで走れればいいなと思っている。 前回の金沢マラソンから約1ヶ月、一応それなりにトレーニングをしてきたつもりだが、2週間後には奈良マラソンが控えているので、ここであまり無理をするわけにはいかない、40km走のようなトレーニングになればいいなと思っている。 しかし、この計画はスタートしてから僅か10分くらいで崩れた。

今回はBブロック。 先頭がAブロックなので、2番目のブロックだ。 整列は時間ギリギリに入ったので、Bブロックの後方。 今回はタイムを狙っているわけではないので特に問題はないと思ったのだが、Bブロックは申告タイムが3時間45分くらいまでの選手が入るのかな? スタートしてから、かなりゆっくりペースで並走している人などいて、少々邪魔だった。

福知山マラソンの、最初の1kmは下り坂。 1kmで40mくらい下るのでかなりスピードがあがるのだが、前述のような遅い人がいるのに、出だしの1kmが4.39だった。 これは速すぎるなぁと思いながら、次の1kmがなんと4.12。 明らかにオーバーペース、自分の閾値走とあまり変わらないようなペースだが、これでは絶対に42kmもたない。 まだ2kmなのに体がかなり暑かったのでビニール袋を脱ぎ、邪魔なので後ろの腰に入れる。
少々スピードを落としたが、3km目が4.15。 まだまだオーバーペース。 だけど、極端にキロ30秒くらいスピード下げても調子が狂いそうなので、もうこのまま行ってしまうことに。 とても最後まで行ける気はしないけれど、行けるところまでこのペースで押す、挑戦だ。

今回はレース中のトイレ問題をなんとかするために、スタート前はあまり水分を摂らないようにしていた。 その為か、まだ3kmなのに喉が乾いてきた。 最初の給水所は7km地点。 そこまで我慢しなくてはならない。
3~7kmまでは、4.19, 4.19, 4.19, 4.18と、依然ハイペースを保ったまま。 普段のマラソンでは、うっすらと汗をかくことはあっても、雫で滴り落ちることはない。 だが今日は、気温が高いのとハイペースで押しているためか、額から汗が流れてくる。
待ちに待った7km地点の給水、最初のテーブル2つがスポーツドリンク、続くテーブル2つが水。 全部で4台しかテーブルがなかった。 スポーツドリンクの2つ目のテーブルで取ろうとしたら、上手くつかめずコップを倒してしまい給水できず。 続く水のテーブルで最後のコップを取ったが、水が3分の1くらいしか入っておらず…… 満足に喉を潤すことが出来なかったが、気持ちを切り替えて、次の給水所まで我慢しよう。 最初の給水所までは距離があるけど、ここから次の給水所は、そう遠くないはず。

ペースは4.20くらいを保ったまま、かなりいい感じで走れている。 10km地点の給水所で、無事に満足行く量の水分を摂ることが出来て一安心。

17kmくらいまでは4.20を刻めていたのだけど、そこからは4.30を少し切るくらいまでタイムが落ちてきた。 だけど、それでも自己ベストの平均ラップの4.36よりはまだまだ速いペース。
中間点通過が、1時間32分54秒。 ハーフマラソン歴代2位のタイムだ……速すぎる。 絶対いけないけど、もしこのペースを維持できたとしたら、単純に倍になるので、3時間06分くらいでゴールできることになる。 それよりも8分遅くても自己ベスト更新になるので、もしかしたら今日、金沢に続いて自己ベスト更新できるかも?と思った。

だが、その考えは甘かった。 15kmで、ゼッケンナンバーが若い女性ランナーを抜かしたのだが、そのランナーを引き離せずに、すぐ後ろに引き連れてひたすらと走っていた。 ずっと息遣いは聞こえるけど、姿が見えない位置で走っている。 なので、抜かされるわけにもいかず、ひたすらこの見えないランナーに抜かされないように走っていた。 だけどだんだんと自分のペースが落ちてきた。 そのランナーもきついのかわからないけど、自分のことを抜かしていかない。 そのまま折り返し地点の25kmを迎える。 ここまではキロ4分30秒くらいのペースで走ってこれたが、折り返してから向かい風になりペースが落ち始めてきた。
26が4.38, 27が4.38, 28が4.43。 27km過ぎで、その見えない女性ランナーが視界に入り、つまり横に並ばれてそのまま抜かされた。 なんとかつこうと思ったがついていけず、だんだんと距離が離されていった。
それで気持ちが折れたかはわからないけど、28km目は4.43で粘れたけど、そこでレースが終わった。

一気にペースが落ち、29が5.01, 30が5.14。 これはもうダメだな、自己ベストは狙えないけど、目標としているタイムには行けそうだなと、走りを切り替えた。 普段は立ち寄らない私設エイドにも寄った。 30km過ぎにテントを張った私設エイドでホットコーヒーとミニドーナツをもらった。 このエイドで完全に立ち止まったので、31kmの区間は5.56と落ち込む。

そこから再び走り出して33kmまでの2kmは5.09で走れたが、もうかなりきつかった。
33~38kmまでが5.24, 5.26, 5.33, 5.32と、かろうじて5分半ペースだったが、お腹も痛くなってきたし、もうダメかもしれない。

レース終盤になると、ガーミン計測の距離は、公式の距離表示とは300mくらい乖離があるが、それでも公式に書いてある給水所と距離が合わないけど、、38~39km地点の間にある給水所で完全にストップしてしまった。
少々吐きそうだったのでトイレに入る。 トイレから出て、給水所のスポーツドリンクを完全に止まった状態で、スタッフの裏手の歩道で飲む。 そして水も2杯取って飲んだり、手を洗ったり。 完全にストップしたので前腿のストレッチでもしようとしたら、裏腿が攣りそうになったので即座にやめる。 他の箇所のストレッチをしたかったが、攣りそうで全くできなかった。

残りあとたった3kmくらいなんだけどなぁ…… 完全ストップしたのもあって、38-39kmが7.49と、久々に7分台を記録する。 昨年は一度も7分台は出してないはず。
ゴールを目指して、もう行くしか無いので、完走目標に切り替えて淡々と歩を進める。

40km通過が3時間13分35秒。 28kmくらいから撃沈してるけど、まだ3時間13分なんだなと思った。 あと2.2km。 キロ6分で行ったとしても13分半くらいなので、3時間半は余裕で切れるのかと思った。
すごいゆっくりとボロボロになって走っていて、前後のランナーの間隔も空いていて、回りのランナーもけっこう撃沈しているように見えるのだが、このタイムなんだな。
500m走って、15秒くらい歩いて、というのを繰り返してゴールを目指す。 ラスト1kmからは歩かずに行こう、と決めたので、ペースは遅いがとりあえず止まらずに走っていく。

最後の上り坂も、全くペースを上げることが出来ず、ゴールはまだか、と思いながら走っていく。 そして苦しみながらゴール。 久々にかなり辛い後半を味わった。

タイムはネットで3時間27分02秒、グロスで3時間27分27秒だった。 事前に立てた目標には届かなかった。

ゴール後にペットボトル飲料をもらい、芝生に座ったら立ち上がるのが非常に面倒になってしまった。 もらったペットボトルを飲み干すまで動けず…… 飲み干してからなんとか立ち上がり、完走Tシャツを貰い、計測チップを外してもらい、無料豚汁、無料ホットドリンクを飲んでから体育館で貴重品を受け取る。

汗拭きシートで体を拭き、着替えられる部分は着替えて、ケアブースでストレッチのマッサージを受ける。 下半身が少々回復したのでシャトルバスで福知山駅に戻る。

今回の福知山マラソン、非常にきついレースだった。 11月下旬なのに、気温が19度もある、復路が向かい風だったなどの気象条件はあるが、根本的な原因は前半飛ばしすぎたこと。 過去に何度も前半飛ばしすぎて脚が終わり、後半非常に苦しい中ゴールを目指す、というのを過去に何度も体験しているが、今回もやってしまった。 ただ、「今回も」というか、昨シーズンも「しまだ大井川」「高知龍馬」「とくしま」と、3度もやっているが…… それはわかり切っていることなのだが、なかなか前半スピードを抑えるのが難しい。 特に今回は出だしが下り坂なので…… だけど、ただの惨敗ではなく収穫もあった。 それは、キロ4分20秒が、それほど速いペースではないと分かったこと。 普段の練習で、なかなかこのペースで走ることはないので、あまり現実的なスピードではないが、特に心肺が苦しいわけではなく、このペースでハーフまでは余裕をもって走れている。 レース時のアドレナリン・モチベーション・給水・応援など、苦しくなくなる要因はいくつかあるが、このペースで練習で12kmくらい走れたら、もっと強くなれるんだろうな。
次は、2週間後の奈良マラソンなのだが、今シーズン最終戦だし、奈良マラソンの次は、来シーズンでもいつ走るか決まってない状態なので、奈良マラソンは失敗せずに、鋼の意思を持って、設定ペース通りに走りたいと思う。 設定ペースはこれから決めるが、コースに坂が多いことを考慮して3時間25分くらいになるんではないだろうか?

福知山駅前に戻ってきて、駅の目の前にある「ぐうりんだい」というお店でつけ麺を食べる。 夜飲みに行くが、夜までまだ時間があるのと、マラソン会場では体がきつすぎて食べることができなかった。
つけ麺

コインパーキングの車に戻ってからはホテルに移動。 今夜泊まるのは「福知山アークホテル」。 駅からすぐの場所にあるので、数分で到着。
昨日のホテルと1,000円しか値段が変わらないのだが、綺麗さが全然違かった。
ホテル ホテルの風呂

まずは浴槽にお湯を入れ、1時間位入浴して疲れを癒やす。 缶ビールも購入してあるので入りながら飲んでしまった。
18時位までホテルで休んでから、毎年行っている「地下酒場」という居酒屋へ。 今回、お土産用うどんを2箱買ってあるので、1箱はマスターにあげた。 いつも会うおじさんは、今はいなかったがマスターが電話してくれて、しばらくしたら来るとのことだった。
地下酒場

カウンターで飲んでいたのだが、すぐ横にマラソンシューズを履いた高齢の男性がいたので話しかけてみた。 そしたら、福知山マラソンに出場したランナーで、なんと68歳。 だが、4時間を切るタイムで走っている。 色々話を聞いたが、すごい人だった。 とくしまマラソンでは年代別で優勝したこともあるようだ。 再来年は70歳になるので、カテゴリが70~74歳になるので、優勝を狙っているとのことだった。
自己ベストは若い頃出した、2時間40分。 今日はダメだったが、今でも3時間20分~30分くらいで走れるとのことだった。 トレーニングは週4くらいでジョギング。 そのうち2日程度はトレイルランニングを1日中やっているらしい。 犬を飼っているので、トレーニングとは別に、毎日朝晩1時間程度散歩もしているとのことだった。
サブ3の秘訣を聞いたが、サブ3にはスピードはいらないらしい。 2時間40分を切るようなタイムを目指すならスピードトレーニングが必要だが、サブ3のキロ4分程度なら、普通のジョギングでも到達できる領域だと言っていた。 オススメのトレーニングは、1km程度ある緩やかで長い坂がいいらしい。 そこを上るトレーニングよりも、下るトレーニングをしたほうがいいと。 下り坂なので100%の力が120%くらいに増幅されると。 普段3分半でしか走れない人が3分切りが見えるようなタイムで走れると。 そういう、普段のジョギングでは出来ない体の動きを、下り坂を使って覚えさせるのがいいと。 あとはトレイルランニング。 上り下りがあるので自然と脚が鍛えられるのと、コンクリートじゃないので足に優しい。 その男性はトレランシューズは持っていなくて、引退したレース用シューズを使っているらしい。 地面が固くないのでクッション性などは必要ないから、ロードでは使わない靴を使う、しかもトレランは靴が汚れるので、きれいな靴を使うのはもったいないと言っていた。
色々なトレーニング方法がネットで出回っているが、こうやって実際にそのタイムで走れる、しかも年齢が自分より1.5倍も上の人が、自分と変わらないタイムで走っているので、このトレーニングは非常に効果的なんだろうな、と思った。 長い坂道を探したいな。

高齢ランナーが帰るタイミングで、いつものおじさんが来たので、2019年以来に再会した。 2020~2021はコロナで中止、2023年は店には行ったが、前日来ていたようでその日は来なかった。
お土産のうどんを渡して近況などを聞いた。 娘が結婚して妊娠していること、小学生からずっとソフトボールをやっていること、体調が思わしくないことなど…… だけど「お酒が飲めない」といいながらめっちゃ飲んでいたけれど。
お土産うどんのお礼に、明日はお昼ごはんをご馳走してくれるようだ。 22時位に店を出てホテルに戻る。
疲れ果てて22時半くらいに就寝。